一人暮らしのシーンで輝く名作インテリアプロダクト
アトラクトでは、世界中のブランドのインテリアプロダクトを数多く展示し、またその魅力を発信しています。
今回は、デンマーク家具の中で最も深い歴史を持つブランドの一つであるFritz Hansen(フリッツ・ハンセン)の名作テーブル「スーパー円テーブル A603」と、今再び注目を浴びている様々な名作プロダクトを用いて、一人暮らしをテーマとしたインテリア空間をスタイリングしてご紹介致します。
お客様の目指すインテリア空間のイメージ作りのお手伝いになれば幸いです。
今回のスタイリングで使用したインテリアプロダクト
フリッツ・ハンセン スーパー円テーブル A603 カフェテーブル
同ブランドのテーブルラインナップの中でもとりわけサイズバリエーションが多く、また使用するシーンを限定することなく、そのデザインのみで多機能な使い心地を実現している優秀なテーブルがこちらのスーパー円テーブル A603 カフェテーブルです。
天板側面や脚部に散見される美しい金属部分のディテールと仕上げは、さすがはフリッツ・ハンセンの家具だと納得できる素晴らしいクオリティと美しさです。
伝統を重んじ、忠実にその技術や品質を現代に継承し続ける同ブランドですが、優れている新しい素材も積極的に取り入れており、それはこのA603テーブルにも見ることができます。
天板の素材には、イタリアArpa(アルパ)社によって開発されたFENIX NTM(フェニックスラミネート)を採用していることが特徴的な点です。
従来のラミネートには無いマットな質感で、機能性と美しさを両立させた新素材で、非常にメンテナンスが簡単です。水拭きやアルコールなどで拭くだけで大体の汚れは取れることができるので、普段使いにおいて気兼ねなく使っていただける素材と言えます。
小さな傷であれば当て布をしてアイロンすれば元通りになるので、汚れたり傷ついたりしても自分たちでお手入れができ、長くきれいな状態を保つことができます。
今回使用しているスーパー円テーブルA603は、横幅100cm、奥行き100cmと、コンパクトなカフェテーブルやダイニングテーブルとして使って頂くには丁度良いサイズ感で、正面に一脚ずつと側面を合わせると合計4名が余裕を持って座っていただけるサイズとなっております。
実際にこうして合わせてみるとホワイトを基調とし、シンプルなフォルムの中にもスティールの素材感が際立つ美しい組み合わせとなりました。
トーネット S32V チェスカチェア
ドイツのバウハウスデザインを語る上で最も重要なチェアの一つがこちらのTHONET(トーネット) S32V、通称「チェスカチェア」です。
発表されたのが1929年なので、実に80年以上経った現在でもこのデザインと構造が支持され続けている、名実共に信頼できるプロダクトです。
チェスカチェアの特徴は「カンチレバー構造」という造りにあります。後脚がないその不思議なフォルムを可能にしているのは、鋼管という素材の可能性、またトーネット社が曲木技術を発明する際に培った技術力とプロダクトデザイナー、マルセル・ブロイヤーの手腕によるものです。
長い年月において世界中で名作として知られてきたチェスカチェアですが、実は現在再び世界のトレンドとして注目を浴びているのをご存知でしょうか。
特に若い世代において、インテリアスタイリングにチェスカチェアを選択される方はとても増えており、それは当店においても大変実感しています。
数々のカルチャー誌やインテリア誌への登場回数も特に増えていることから、今まさにトレンドと言えるインテリア製品の一つと言えるでしょう。
トレンドとは言っても、一般的な流行り廃りのようなものではない、歴史と技術に裏打ちされた確かな価値が、チェスカチェアにはあるのです。
A603 カフェテーブルや様々なプロダクトと合わせていますが、スタイリングを特徴づけるような美しいフォルムによって空間全体により洗練性と、シンプルな中にもまた一味違った印象を作り上げてくれる存在だと感じました。
アノニマカステッリ プリアチェア
ご紹介したチェスカチェアと一緒に合わせているのが、イタリアデザインの折りたたみチェア「Anonima Castelli(アノニマカステッリ) プリアチェア」です。
1967年にデザインされたこちらのチェアは、イタリアモダンデザインの巨匠 ジャンカルロ・ピレッティによるデザインで、座面の左右のパーツのみで折りたためる、現在の折りたたみ椅子のモデルとなった構造が特徴です。
機能的で透明感のある美しいこの椅子は、1969年以来、全世界で700万脚以上販売され、MoMAに収蔵されている他、数々の賞を受賞しています。
折りたたむと5cmのスペースに収まってしまう非常にスリムな設計と、立ち上げた状態であってもスタッキングできてしまう便利な収納力に定評のある、優れたデザインが魅力のプロダクトです。
実際に合わせてみるとスチールの質感、そして座面や背板部に見られるプラスチックが透過した姿は素晴らしい抜け感と他のプロダクトの個性を尊重する柔軟さに溢れるフォルムだと感じました。
FLOS フロス MOD.265
A603カフェテーブルを照らす照明は、イタリアブランド FLOS(フロス)の名作照明、MOD.265です。
1973年にデザインされて以来、世界中で愛されているロングセラー照明として知られる、FLOSを代表する照明の一つでです。
室内の欲しい場所に灯りを届けるという機能性は特に優れており、壁付けされたブラケットが左右160度可動することにより、横方向の可動域を確保しています。
アームが上下左右へと可動することによってあらゆる場所を照らすことができ、また天板を照らす光量などを自由に変化させることができる自由な使い方も魅力の一つとなっております。
まるでレコードターンテーブルのトーンアーム部を思わせるその構造は、眺めても実際に使っても楽しみを味わうことのできる不思議な照明です。
実際にスタイリングしてみると、そのイタリアモダンで奇抜なフォルムがホワイトを基調としたシンプルなインテリア空間に、程よいスパイスを与えているように思います。
テーブル上だけでなく、その他必要な場所にもアームを持って来れば容易に光を楽しむことができるので、コンパクトな空間で様々な事をこなすことの多い一人暮らしでは、MOD.265は無くてはならない存在になること、間違いなしです。
FLOS フロス ベルホップ
シンプルな卓上デスクライト Bellhop(ベルホップ)は、充電式なので自由に持ち出し、FLOS社の本格的な灯りを気軽に楽しんでいただけることが特徴です。
フォルム自体は至ってシンプルですが、どのような空間でも柔軟に溶け込む優しいデザインです。
丸みを帯びたシェードからは下方に柔らかく広がり、手元灯として使うのにぴったりなサイズ感だと思います。
ベルホップの素晴らしい点はそのサイズ感からは想像できないほど、上質で美しい光を卓上にもたらしてくれる所だと思います。心地よく自然に広がる光は、持ち出した場所を優雅で余裕に満ちた空間へと一変させてくれますので、灯りが広がっている様子はぜひ実際にご覧いただきたい照明です。
食卓、サイドテーブルやベッドサイドなど、おすすめしたい使用シーンはたくさんあります。
今回の写真では、USMハラーの上にスタイリングしています。
キャビネットの美しいディテールをより際立たせ、またグロッシーなホワイトカラーのボディはUSMハラーのピュアホワイト色とよくマッチして統一感を作り出しています。
眺めていると、小さいサイズ感ながら普段は見えない部分までしっかりと美しく作り込まれており、気軽な使い心地とは対照的な、クラフトマンシップを感じました。
USMハラー
キャビネットとして使用したのはスイスブランド USMハラーです。
当店ではスタイリングで使用する頻度が最も多い家具だと思いますが、個人的にはキャビネットの完成形と言えるプロダクトと言って良いほどの汎用性の高さと美しさ、また空間に溶け込む柔軟性のある家具だと思います。
今回は一人暮らしで使用するのにぴったりなサイズ感の1列2段のUSMを使用してスタイリングしています。
実際に昨今のインテリアシーンにおいてのUSMハラーの人気は非常に高く、イタリアモダンな空間や北欧シーン、または和モダンな空間においても、その柔軟性の高いフォルムと豊富なカラーリングで全方位に対応する、完璧な存在であるように思います。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回ご紹介したのは今、一人暮らしで使用したいインテリアプロダクトでした。
長い年月、名作として親しまれてきたデザインが多いのですが、多くの人に使われ続けることによってそのデザインや素材の可能性、様々なスタイリングの味わいを試された上で再び注目されるプロダクトには、時代を超えた新しさが、時を経るごとに証明される素晴らしいものばかりです。
コンパクトな空間であることの多い一人暮らしのシーンでは、置けるアイテムの数も限られてくると思います。
選び抜いた最高の物に囲まれて暮らす楽しさに、ぜひ今回ご紹介したプロダクトをご検討頂けましたら幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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この記事を書いた人 スタッフ N 建築設計の経験を生かし、インテリアコーディネートの図面や3Dプランの担当しています。休日は、好きなインテリアに囲まれて音楽を聴くことが楽しみです。気になる家具を自分のお部屋に置いてみたイメージ作りのお手伝いをいたします。