暮らしを豊かにするあかり 多灯分散照明のすすめ
心地の良い灯りとは?
雰囲気の良いインテリアを作る大きな要因となるお部屋の明かり、たくさんの照明がある中で、どのような照明を選べば良いのか迷う方も多いと思います。どんな器具を選べば良いのかも大切ですが、どのような明かりの下で暮らしたいのかがもっと重要です。
アトラクトのお勧めする暮らしの明かりは、多灯分散照明方式と言われ、その場所での役割・行為に応じた明かりを配置することで空間に陰影と光の高低を設ける方法です。
テーブル上のペンダント、ソファサイドのフロアランプ、壁際のテーブルランプなどをバランスよく組み合わせることで、必要な場所の視認性は確保しつつ、部屋の立体感を作り、くつろぎのある雰囲気を作る事ができるのです。
多灯分散照明方式の取り入れ方
多灯分散照明方式は、照明器具の種類ではなく、その場所に応じた配光で照明器具を選ぶ事が重要です。配向の種類は、大きく分けて「全般拡散配光」「直接照明型配光」「半直接型配光」「直接・間接型配光」「半間接照明型配光」の5つに分類されます。一つ一つその役割と効果についてご紹介します。
全般拡散照明
全般拡散照明には、Herman Miller(ハーマンミラー)のバブルランプ シリーズや、Louis Poulsen(ルイスポールセン)のモザー ペンダントなどが挙げられます。ソフトな拡散光を空間全体に広げるため、全般照明やアクセント照明にも適しており、発光による存在感が魅力です。
直接照明型配光
直接照明型配光は、ほとんどの光が下向きに照射される為、卓上面や床面の明るさは得やすいので、食事をするダイニングテーブルや作業を行うデスクを照らす照明として適しており、天井から吊り下げられるペンダントライトや、デスクライトに多くデザインされている配光です。
ルイスポールセンのトルボー ペンダントライト(アルミシェード仕様)やNJPシリーズ、ANGLEPOISE(アングルポイズ)などがが挙げられます。
半直接型配光
半直接型配光は、一定方向に光を照射しながら、器具自体(シェード)も発光する配光です。拡散光を空間全体に広げつつ、局部照明としても使用する事ができるので、光が必要な面を照射しながら全般照明として使用する事ができます。ルイスポールセンのトルボー グラスペンダントや、FLOS(フロス)のK-TRIBE T2などが挙げられます。
直接・間接型配光
直接・間接型配光は、器具(シェード)自体は光らず、上下に光が出る為、1台で直接照明と間接照明の効果を得る事ができます。器具自体が光らない為、グレアを与える心配が無いので、ソファの前など常に視界に入る場所にも比較的コーディネートがし易い配光です。ルイスポールセンのスノーボール ペンダントライトや、TALIESIN(タリアセン)シリーズなどが挙げられます。
半間接照明型配光
半間接照明型配光は、上向きへの照射が多い配光が特徴で、天井面や壁面を明るくする事ができるので、全般照明として使用する事ができます。FRITZ HANSEN(フリッツ・ハンセン)のクラム ペンダントランプなどが挙げられます。
まとめ
日本の高度成長期を踏まえ、たくさんの団地やマイホームが建設されましたが、暮らしのあかりは押し並べて天井の蛍光灯であまねく隅々まで照らすスタイルが大半でした。そんな時代を経た人々の多くは、そのような明かりのあり方に慣れてしまっています。やがて”ゆとり”や”自分らしさ”といったキーワードに象徴される時代になると、暮らし方そのものにも変化が現れます。
インテリアに目が向けられるようになり、そこに求められる暮らし方も徐々に変わって来ました。そして家の中での明かりについても一考される方々が増えています。アトラクトがお勧めする多灯分散照明方式も、日本における私たちの暮らしの中に、もっとも遅れてやって来た変化の一つではないでしょうか。
多灯分散照明はとても居心地の良い明かりの方式です。生活のシーンごとに照明の組み合わせを考え、いろいろな灯りのパターンを作る事で、空間に陰影を生じさせます。例えば、食事の時はダイニングのペンダントランプを中心に灯りをとり、おいしい食事を演出し、テレビや映画を観るときはダイニングのあかりを抑え、直接・間接型配光の灯りを中心に空間を作ります。
すべてを照らす必要はなく、その場所に必要とする明かりの強さを選び、ゆったりと寛ぐ場面には強い明かりは必要なく、むしろ間接照明の灯りで過ごすことがよりリラックスするのです。ソファに寛ぎ本を読みたい時には、その手元に必要な明かりがあれば良いでしょう。
多灯分散照明方式で体感する日々の暮らしは、これまでとは異なる居心地の良さを私たちに与えてくれるのではないでしょうか。照明についてのご相談も賜っておりますので、なんなりとお問い合わせください。
【Q&A】
Q.ペンダントライトはテーブルからどのくらいの高さがおすすめですか?
A.手元がしっかり明るく照らされ、器具下部からのグレアが視界に入らない高さとして、ペンダントライトの下端からテーブルの天面まで、およそ60~70cmの高さをお勧めしております。
Q.空間にマッチする照明計画の相談をしたい
A.当店では新築や引っ越し時のインテリア計画、リノベーションなど、お考えになるインテリアプランについてサポートするインテリアコーディネートサービスを賜っております。詳しい内容についてはこちらのリンクよりご覧いただけます。
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この記事を書いた人 スタッフ S ドライブが大好き、休日は高知の海を見て癒やされています。高知生まれ、東京で建築の現場監督をしていました。実際に手にとったり、使う事で感じる「実際どうなの?」を様々な視点から発信していきます。